
たくさん!生まれて初めて不動産を売ることになりました。高く売る方法を教えてください!!



高く売るためにはコツがあって、それを知っているかどうかで数十万円、数百万円の差が出てしまうこともあるよ。
皆さんこんにちは、たくです。
ほとんどの方は、不動産の売買の経験は一生のうちで限られた回数しかありませんよね。
にもかかわらず、価格が大きいために、不動産の売買をうまく行えるかどうかは、資産形成に、大きな影響を与えます。
また、今まで全5回に分けて「物件を高く売るためにはどうすればいい?」という内容で記事を作成していきました。
今回は、全5回のまとめ記事になります。
概要をまずは知りたい!まとめ記事からざっと読んでみたい!という方はぜひこの記事を最後まで読んでいってくださいね。



今回のまとめ記事だけでも、物件を高く売るための流れがしっかり掴めますよ!
まずは自分で査定しよう



不動産って、不動産屋に査定してもらうものなのではないですか?



いきなり不動産屋に査定してもらうと、不動産屋の思惑もあって、間違った判断につながることがあるよ
不動産の価値を自分で査定することで、それ以降の売却の判断を冷静に行うことができます。
インターネットには、様々な情報があって、それを使えばある程度の精度で不動産の査定をすることができますよ。
土地を査定する方法
国税庁から発表されている「路線価」から土地のおおよその価値を割り出すことができます。
「路線価」×「土地面積」÷0.8 = [土地の査定額]
建物を査定する方法
その建物を再度建築する場合の建築費を算出して、古くなった部分を減らしていきます。
木造1戸建ての場合
「木造 15万円/㎡」×「建物面積」× (40年-築年数) / 40年
(※感覚的な話ですが、木造であれば築40年くらいで価値がなくなると考えます。)
区分マンションの査定をする方法
「ホームズ」「マンションレビュー」「スーモ」「マンションナビ」などの不動産情報サイトで、過去の販売価格を知ることができます。
販売価格から値引き交渉が入り、だいたい5%~10%を引いた価格が成約価格になることが多いです。
より詳しく具体的に説明している記事がありますので、こちらの記事もぜひ読んでください。





計算方法に「?」となった人はぜひ、上記の記事を読んでみてくださいね!しっかり計算方法を解説しています。
信頼できる業者を選ぼう



よく分からないので、とにかく、沢山の業者に問い合わせればいいですか?



まずは、不動産売買の仕組みを理解するところから始めよう
不動産仲介の仕組みを理解しよう
<不動産を売る時>
売りたい人(売主)が不動産屋に仲介依頼をする
(以下、売主側仲介業者=元付業者という)
↓
元付業者は不動産流通機構(レインズ)に物件登録をする
↓
売買が成約すれば売主は元付業者に仲介手数料を支払う
<不動産を買う時>
買いたい人(買主)が不動産屋に物件問い合わせをする
(以下、買主側仲介業者=買付業者という)
↓
買付業者は不動産流通機構(レインズ)や自社の元付物件から物件を紹介する
↓
売買が成約すれば買主は買付業者に仲介手数料を支払う
不動産仲介では不動産屋は物件を仕入れることはなく、売主から買主へ物件を受け渡すお手伝いをします。
日本中の不動産屋が売却依頼を受けた物件を登録している「不動産流通機構(レインズ)」というシステムを利用し、買主の希望に合った物件情報を見つけ出して紹介するのです。



不動産売買を成功させる最大のポイントは、レインズを徹底的に活用することに尽きます。
信頼できる業者とは何か(元付業者の場合)
レインズに登録してくれる
自社で買主を見つけて、買主からも仲介手数料がほしい不動産屋や、なにかと理由をつけてレインズに登録することを嫌います。



自分だけ儲けたい不動産、ってことですね
査定の根拠を明確にして、売主の意思で売却価格を設定できる
不動産屋からの査定額が一番高かったから「頼れる不動産屋」ではありません。
査定額が高かったとしても、まだ、その価格で買うという人がいるわけではないのです。
元付業者は自社に仲介を依頼してもらうために、売主にとって聞こえの良い、高めの査定額を伝える傾向にあるのです。
自分で査定した結果とも比較して、冷静に判断しましょう。
レインズの反響(ビュー件数、問い合わせ件数、内見件数)を正確に売主に伝えて、売主の価格設定の判断材料を提示できる
レインズの反響を知ることで、価格面に問題があるのか、実際に物件をみた結果購入に至らなかったのかがわかり、売主としての対策を立てることが可能になります。
主観的な、曖昧な言葉で濁すのではなく、しっかり反響を教えてくれる業者は信頼ができます。
信頼できる業者をどのように探せばいいか
知り合いで不動産屋がいる
知り合いで不動産屋がいて、その方が信頼できる人ならば、その方に仲介をお願いすればいいでしょう。
信頼できる人から紹介を受ける
知り合いで不動産屋がいない場合は、信頼できる人から紹介を受けるといいです。
同じ不動産屋さんでも、一見(いちげん)できた客と紹介を受けた客では、残念ながら対応が変わるのが不動産業界です。
より詳しく具体的に説明している記事がありますので、下記の記事を読んでみてください。





「信頼できる業者を探そう」の記事を読むだけでも、かなり不動産業界について知れますね。



そうですね。まずは不動産業界について知ることが本当に大事です。



怖い世界だ…
信頼できる業者がいない場合は、相見積もりをしよう
紹介してもらえることができない人向けの対策も、しっかりと教えていきますね。
一括査定サイトの利用は慎重に!
少ない問合せ回数で、たくさんの不動産屋に問合せできるので便利なのですが、
信頼できる業者と信頼できない業者が混在している。というデメリットもあります。
一軒一軒、飛び込んで同じ相談を繰り返すのは大変面倒で時間もかかりますが、一日、二日の労力の違いで、大きな価格の差が生まれるので、積極的に取組むことをお勧めします。
信頼できない業者を見極める方法
耳ざわりのいい、調子のいいことばかり言う
例えば、
「うちに任せてくれれば、見込み客を紹介できます」
「他社にはない販売力があります」(大手不動産会社にありがち)
「査定額が一番高い」
→売るのは、全国の不動産屋であり、自社の販売力をアピールする業者は信用しないほうがいいです。
「あなただけ儲けさせることができます」と誘惑してくる
例えば、
「未公開物件として紹介すれば、物件の価値が上がります」
「バルク買いの大口買主にねじ込むことができます」
→投資と同じで、あなただけにいい話がある世界ではありません。注意してくださいね
やたら「がんばります、一度任せてみてください」など根性論を展開する。
根性論ではなく、全国の不動産屋に興味をもってもらうことが大切なのです。
論理的に話を展開してくれる人を信頼しましょう。
回答をせかす
売主に時間を与えない業者は、売主に判断させる機会を与えていないことと同じです。即、関わることをやめましょう。



信頼できない業者を弾くことからはじめましょう。
信頼できる業者を見極める方法
不動産仲介の仕組みを丁寧に説明してくれて、レインズを活用して全国の不動産屋と協力して買主を探す姿勢がある
全国の不動産屋に興味をもってもらう方法を一緒に考えてくれる業者は信頼できる業者です。
仲介は不確定要素が多いことを正直に話してくれる
査定額の信頼性について丁寧に説明してくれ、必ずしもすぐに買主が見つかるわけではないこと、見つからなかった場合の次の手も必要であるということを説明してくれる業者は信頼できる業者です。
買主にとってマイナスの要素がないか、とにかく調査してくる
あらかじめ問題になりそうな点を洗い出そうとし、売主に対しても遠慮なく資料の提供を求める業者は信頼できる業者です。
知り合った経緯により、媒介契約の種類を変えよう
一見(いちげん)で知り合った業者とは一般媒介契約を結ぼう
複数の業者と媒介契約を結ぶことで、そのいくつかが信頼できる業者であればいい、という考え方から一般媒介契約を結びます。
知り合いの業者や信頼できる人からの紹介の業者であれば専任媒介契約を結ぼう
専任媒介契約であれば、取引後のトラブルを防ぐための事前調査をより十分に行ってくれることでしょう。
専任媒介契約は、信頼できる業者と結ぶからこそ力を発揮できる契約形態です。
聞こえの良い営業トークやリップサービスの査定額に惑わされて、一見(いちげん)の業者と専任媒介契約を結ぶことの無いようにしましょう。
より詳しく具体的に説明している記事がありますので、こちらの記事もぜひ読んでください。





出てきた用語で「?」と思うものがあれば、上記の記事で詳しく解説しているので、ぜひじっくり読んでみてくださいね!
リスクにあった売り方を選んで販売価格を決めよう
たいさ 売れてから引越すか、引越してから売るのか、どちらがいいのでしょうか。多くの人が悩むポイントだと思います。
リスクにあった売り方を選ぼう
居住中のまま売却活動する
居住中のまま売却活動をするのは、二重家賃にならず、最もリスクが低くなる方法です。
しかし生活感を感じさせ、買主購入意欲が下がるので、買主へのアピールとしては弱くなってしまいます。
空き家にしてから売却活動する(原状回復工事はしない)
内見のスケジュールが組みやすく、買主が思っていることを言え、家族や仲介業者と十分に相談できるので、居住中のまま売却活動をするよりはいい結果を生みやすいです。
空き家にしてから売却活動する(原状回復工事をする)
買主に夢を見せられることができますが、素人が発注した場合、工事費用分の売値を上乗せできません。
おおよそ工事費用の半分~2/3くらいしか売値に上乗せできないと考えたほうがいいでしょう。
原状回復工事をするかどうかは、広さと物件の価格帯とで判断する
物件が広く価格帯が低い場合は、原状回復工事をしないほうがいいです。
戸建てで2,000万円以下であれば、原状回復工事をしないほうが手取りが増えることが多いです。
物件が小さく価格帯が高い場合は、原状回復工事の効果は大きいです。
区分で3,000万円以上であれば、原状回復工事をしたほうが手取りが増えることが多いです。
販売価格を決めよう
売主側の相場と買主側の相場にはギャップがあります
業者の査定価格は売主側の相場の範囲にほぼおさまります。
ですので、査定価格の一番高い販売価格で始めた場合、余程のご縁がない限り成約は難しいです。
長期間、ネット上に掲載され続けることで、「売れ残り」のレッテルが貼られ、買主からきつい値引き交渉を受ける可能性が増えます。
自分で査定した価格と、信頼できる業者が提案する販売価格とのバランスを考慮して、自分で販売価格を決めることをお勧めします。
より詳しく具体的に説明している記事がありますので、こちらの記事もぜひ読んでください。





売り方によっても、最初の価格設定によっても、結果が変わってくるんだね
値段交渉にはこのように対応しよう
最後は、値段交渉に挑む心構えをしっかり学んでいきましょう。
買付証明を受け取る前に気を付けること
自分で決めた販売価格が高めか低めかを忘れないようにしよう。
人と言うのは不思議なもので、値段を決めた時は高めだと自覚していても、いざ販売を始めると、自分が決めた値段で売らないと損したような気持ちになります
譲歩できるラインをあらかじめ決めよう
「ローンを完済できる値段で売りたい」
「買った時の値段以上で売りたい」
など、相場を無視した、売主の都合で譲歩できるラインを決めることなく、相場より高いから譲歩するというように考えましょう。
また、譲歩できるラインは信頼できる仲介業者にも言わないようにしましょう。
譲歩できるラインでの買付証明しか来なくなります。
買付証明がこない時に気を付けること
どの段階で商談が進まないのか、反響を客観的数字を聞いて分析しましょう
他社からの問い合わせ件数が少ない場合
絶対的な値段が高い可能性があるので、値段の見直しをしましょう。
販売から時間がたちすぎていることが原因の場合もあります。
買主から元付業者への問い合わせ件数が少ない場合
気にしなくていいです。レインズを活用することが最重要ですので元付業者の販売能力は参考程度で構いません。
内見件数が少ない場合
詳細情報を加味すると値段が高い可能性があります。
- 間取りが合わない(特に収益物件の場合)
- 再建築不可など違法建築である
- 間取り図や屋内写真を掲載していない
- 写真の内容に問題がある
などが考えられますので、売り方を見直しましょう
内見件数があるのに買付証明がこない場合
- ネットにのる情報と現状にギャップはないか
- 都合の悪いところを隠していないか
- 居住中の場合、家の中が雑然としていないか
- 近隣環境に問題がないか
をもう一度確認しましょう。
買付証明がきた後に気を付けること
これまでの販売期間や反響をみて、売る側も値引き交渉には、積極的に対応したほうがいいです。
一番最初に買付証明を送付してくれた人(=1番手の人)と成約できるように、売主側も歩み寄ったほうがいいです。
「一人いたんだから他にもいるはず」と考えてしまいがちですが、時間がたてばたつほど物件は「売れ残り」のレッテルを貼られ、買主の数は減っていきます。
1番手の人が一番購入意欲が高い人ですので、待てばもっといいひとが来るかもと欲をかかないほうがいいです。
販売期間が2か月を越えている場合、郊外で人口が少ない地域の場合、極端に広い土地、極端に狭い土地など需要が少ないと思われる物件の場合であれば、買主の提案を受け入れたほうがいいでしょう。
より詳しく具体的に説明している記事がありますので、こちらの記事もぜひ読んでください。





自分だけ得をしようと考えると、足元をすくわれてしまうんだね
まとめ
今回は、物件をより高く売るためのコツをまとめてみました。
まとめ記事ですので、もっと詳しく知りたい!という方は全5回の〜物件を高く売るには?〜シリーズをぜひゆっくり、じっくり読んでいってくださいね。
より具体的に、売却の相談にのってほしい方は、ぜひたくの個別相談をご活用ください。
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。
他にも、不動産に関するさまざまな記事を書いていますので、ぜひ読んでいってくださいね。