20年前と不動産投資環境はなにが変わったか

20年前と不動産投資環境はなにが変わったか
20年前と不動産投資環境はなにが変わりましたか。よく以前のほうが不動産投資はしやすかった。今はうま味がないと聞きます。昔と比べてどのように変わったのでしょうか。
目次

良くも悪くも不動産投資環境の情報化が整った

家賃相場が非常につかみやすくなった

 賃貸物件の情報サイトが整えられ、だれでも賃貸物件の検索ができるようになりました。賃貸物件の情報サイトを利用することで、ある程度の家賃相場をつかむことができ、投資の最重要項目である家賃収入を把握しやすくなりました。厳密には現地の不動産屋への調査はまだまだ必要で、家賃相場の確認だけでなく、地域の特性、購入対象物件のこれまでの評判など、現地だからこそつかめる情報もあります。

おとり物件が非常に少なくなった

 賃貸物件の情報サイトに、極端に安いおとり物件が以前は多数掲載されていました。掲載している業者はほぼ決まっていて、それ以外の業者は、そのおとり物件に対する問い合わせがあったり、「もっと安い物件がある」根拠としておとり物件を例に挙げられたりと、非常に迷惑していました。
 そんななが賃貸物件の情報サイトが登録方法を見直すことで、随分と改善されました。以前は、一度掲載した物件情報は掲載期間が長く「成約したけど削除するのを忘れた」という、おとり物件掲載業者の言い訳が通用しましたが、現在は、一度掲載した物件の掲載期間が短く、何度も更新手続きをする必要があるようにシステムを変更されています。そのため「削除しわすれた」という言い訳が通用せず、悪質なおとり物件掲載業者に対して、強い姿勢をとれるようになっています。
 ただし、現在も店頭に掲示されているものについてはおとり物件が存在します。

売買実績がつかみやすくなった

 売買の情報についても情報化が進みました。以前は、売りに出されている物件の一覧は見ることができましたが、あくまでも売り出している物件の一覧であり、実際に成約している価格は宅建業者以外は確認する方法がありませんでした。
 2006年に国土交通書が土地総合情報システムの運用システムが開始し、売買実績が掲載されるようになりました。登録件数も増え、相場の把握が随分容易になりました。
不動産取引価格情報検索

特に区分マンションの相場はつかみやすくなり、価格が高騰した

 また、区分マンションについては、マンション名で検索することで、過去の販売履歴が参照できるようになりました。その結果、区分マンションについては「お買い得物件」が出ることは、ほとんどなくなり、また、築古区分マンション投資が脚光を浴びた結果、区分マンション全体の相場が随分あがりました。

競売環境がよくなり素人も参入しやすくなった

 2004年に建物明渡猶予制度が創設され、抵当権に対抗することができない賃貸借について、抵当権の実行による競売がなされた場合に、賃借人は競落人の買受の日から6ヵ月間に限り、当該不動産を明け渡さなくてよいということになりました。
 簡単にいうと、それ以前は、競売で落札した場合でも占有屋等による競売執行妨害が行われており、素人が安易に参加することが非常に難しかったのが、法改正により、占有屋を排除することができ素人が参入しやすくなったのです。
 その結果、競売の落札価格は上昇し、任意売却の相場よりも高くなる事象が起こるようになり、競売のうま味はほとんどなくなったといえます。

情報化が進み、新規参入が容易になった結果、収益物件の相場は上がった

 以上のように、より不動産というものが一般に浸透しやすくなり参入しやすくなりましたが、その結果、価格が高くなり、収益性のうま味が減りました。以前はレバレッジを効かせて、最小限の資金で何億も規模拡大というようなことが可能でしたが、今それをすると、数年後には資金繰りに苦労することになります。

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