現金があるからこそできる投資戦略を教えます

収益を生まない不動産は負債であるということを教えられ、相続で取得した土地建物を売却しました。まとまった現金が手に入ったのですが、どのような収益物件を購入すればいいのでしょうか。
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現金があるからこそできる投資戦略を教えます

銀行が融資できないような収益物件を低価格、高利回りで購入する

 不動産投資でスピード感をもたせるには、レバレッジを効かせて不動産投資を行うことが大切です。しかし、融資が可能な収益物件は投資家にも人気が高く、「売買価格が高騰」→「利回りが低下」→「利回りと銀行金利の差(イールドギャップ)がとれない」→「レバレッジのメリットが享受できない」というジレンマに陥ります。
 まとまった現金を持っている場合は、イールドギャップは捨てて、あえて銀行が融資できないような収益物件を低価格、高利回りで購入する戦略が有効であると思います。銀行が融資できない物件の特徴としては、「建蔽率・容積率オーバー」「接道なし」などの再建築不可、「築古」、「空室が多い」、「修繕が必要」といった物件です。

「建蔽率・容積率オーバー」「接道なし」などの再建築不可の物件

 建蔽率・容積率オーバーの物件は、無理やり大きな建物を建てているので収益率があがります。銀行は、再建築不可の物件には非常に厳しく、基本融資は行いません。また、原則、オーナーの努力で改善できるものでもありませんので、売却時も買主が融資を受けることはできず、現金のみの取引になります。出口戦略としては不安になるかもしれませんが、収益性を十分に確保した売却価格であれば、買い手は見つかります。大切なことは、融資できない物件のなかでも、割安で購入できれば、売却時に困ることはありません。

築古物件

 アパートであれば、鉄骨造り築50年程度、戸建てであれば、木造築40年程度がターゲットになります。建物の傾きがほとんどない場合は、屋根・外壁塗装などのメンテナンスを十分にすることで、20年以上使用することは可能です。それ以上に古くなると、風呂がない場合が多いですので、修繕費の負担が大きくなります。アパートの木造築40年程度のものは、建物のつくりが戸建てに比べて簡易なものになるので、グレードがかなり落ちます。建物の傾きにも注意が必要ですので、状態がいい場合のみ検討したほうがいいでしょう。

空室が多い物件

 空室が多い物件も、すぐに賃料が入らないので銀行が融資を嫌います。空室が多い理由がはっきりしていて、それを解消できる見通しがあるならば、積極的にチャレンジしていいと思います。売主の資金難などで修繕ができず、空室が多い状態であるのならば、資金を投入することで改善することができます。極小1Rやシェアハウス、全く需要がない地域であるなどの理由で空室が多い場合は、オーナーの努力では改善できませんので、購入は避けましょう。

修繕が必要な部屋が多い物件

 築古物件で、砂壁、和室、浴室のバランス釜、和式トイレなどのままで放置されて空室になっている物件も、見た目の印象が悪く、原状回復費の見積もりが難しいため、投資家に人気はありません。空室の部屋に原状回復工事が必要なだけでなく、現在入居中の部屋も、退去後に同様の工事が必要な場合があるということを想定する必要があります。リフォーム前とリフォーム後の変化を見る経験を重ねることで、傷んだ状態でもなんとかなることを覚えていきましょう。

物件を再生させたら長期保有する

 安く購入して安く修繕することが基本ですが、必ずしもうまくいくとは限りません。普通の値段で購入や修繕をして、利回りが低下した場合でも、もともとが高利回りですので、長期保有することで十分な収益を確保することができます。時間を味方につけることができることも再生物件を手掛けることの利点であると思います。

再生物件を手掛けて、満室経営に結び付けよう

 銀行は安定的に収入が得られるかどうか不透明な、再生が必要な物件には融資がしづらいです。現金だからこその利点を生かして、高い収益性をもった物件を作っていきましょう。

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