販売用図面をもって、多くの不動産屋へ価格調査をする
不動産売却の一括査定を行うと、複数の仲介業者によって査定額を算出します。その時に査定額は、売主の売りたい理由や事情(残債額、相続税額など)を不動産屋がくみ取ること、また、仲介業者担当者の成績事情などによって大きく変わってきます。会社によっては2割近い差が生まれることもあり、信ぴょう性に疑問をもってしまうことでしょう。
売主の顔色で査定額が決まる
仲介業者にとっては、媒介契約を取ことが、取りあえずの目的ですので、売主にとっての聞こえのいい高めの査定額を出すことが多いです。また、売主が売り急いでいるような素振りを見せることで、不安をあおって、低めの査定額を出すこともあります。
買主は売主の事情に関係なく購入価格を決める
例えば、売主が残債額は残さない価格で売りたいというの思惑で販売価格を決めたとしても、買主にとっては関係のない話ですので、買主にとっての相場より高ければ、価格の折り合いはつきません。
売主が思う相場と買主が思う相場は違う
同じ不動産であるはずなのに、売主と買主の立場の違いから、それぞれが感じている相場は異なります。もちろん売主が思っている相場は高くなりますし、売主側の仲介業者も売主向けの相場の範囲内で査定額を提示します。
一括査定で一番高い査定額で売り出しても売れない
ですので、ただでさえ高くなりがちな売主向けの相場のなかでも、一番高い査定額を販売価格に決定した場合は、よほどのご縁がない限り、たいてい売れ残ります。
長期間売りに出された物件は、買主の相場に値下げしても値段交渉が入る
不思議なもので、不動産購入に意欲的な買主候補者は地域の不動産を注意深く観察しているので、長期間売りに出されている物件は覚えています。そうすると物件に対して「売れ残り」というレッテルを貼りますので、価格が買主が思っている相場に下がった場合でも、さらにもう一段の値下げ交渉をしたうえでの買い付けが入ることが多いです。
初めから買主の相場より少し安い価格で売り出し2か月以内に価格の折り合いをつける
不動産は長時間かけたから高く売れるというわけではありません。売れない理由を勘ぐられたり、仲介業者の売却活動が消極的になったりと悪循環に陥ってしまいます。
販売図面を作成してもらい、販売前の確認時に売主自身で不動産屋を回ろう
売主の事情、売主側の不動産屋の事情にとらわれない、買主の相場がいくらなのか知る方法は、販売図面をもって利害関係のない不動産屋へ価格調査をすることです。販売が開始されるとレインズに登録され、ほぼすべての仲介業者が物件り情報を知っている状態になるので、業者の思惑をできるだけ排除したいのであれば、レインズ登録前に販売図面をもって売主自身が不動産屋に営業をかけて、販売価格が高いか安いかを確認しまししょう。
「普通の値段」では長引く可能性がある
第三者の不動産屋に確認をとった結果、「相場通りだから問題ない」「普通の値段」と言われた場合は要注意です。「普通」というのは「ありふれた」という意味ですので、買主の目を引くほどの魅力はありません。不動産屋に「安い」「すぐに売れるよ」と言ってもらえるくらいが、社交辞令も考慮すると売れる値段だと思います。
査定額より安く販売するのは断腸の思いだが、結果的に高く早く売れる
できるだけ高く売りたいと願い、高く売り出すことは売主として自然な行為です。しかし、買主の心情にたって考えた場合、はじめから相場よりほんの少しだけ安く売り出したほうが、結果的に高く早くうれることにつながります。
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