
外壁塗装をするタイミングは、建物の状況に応じて判断するということがわかりました



頻繁に補修をすると、費用が掛かりますので、コストパフォーマンスを意識した最適なタイミングで行いたいですね
皆さんこんにちは、たくです。
引き続き、外壁塗装について、建物メンテナンスのスペシャリストようちゃんにお話をうかがいます。
まずは、ようちゃんのご紹介をします。
創業120年の老舗塗装業「鈴木興業株式会社」の若き5代目社長。
一級塗装技能士、一級建築施工管理技師など多数の資格を所有し、リベ大 大阪オフィスの塗装工事を施工されています。
また、「鈴木興業株式会社」は、ゼネコン大手の大林組の建物施工について塗装担当もしているという、一流企業です。
前回は、外壁塗装をするタイミングついてのお話でした。





建物の色あせは、素人でも判断しやすいですね



古い感じを受けると、補修を考えたほうがいいと思います
今回は、見積もりを依頼する前に、素人でも知っておいた方がいい外壁塗装の基礎知識を、ようちゃんに伺いたいと思います。



外壁業者さんとの打ち合わせもスムーズに進められますし、外壁業者さんも良心的な対応をしてくれると思います。
どうぞよろしくお願いします。
- なぜ外壁塗装をするのか
- 外壁塗装をするタイミング7選
- 必要な基礎知識4選(今回の記事)
- まずは自分で見積もりしよう
- 塗装業者を選ぼう
- 見積り立会い
- 見積書がきたら
ぜひ、最後まで読んでもらって外壁塗装をするための知識をつけていってくださいね。
塗料の種類と選び方
アクリル塗料 耐用年数3~5年
アクリル塗料は塗料のなかでは塗膜(塗装によってできる膜)が硬めなので、ヒビ割れしやすいです。
耐用年数が短く、外壁塗装には向いていないとされています。
ウレタン塗料 耐用年数5~7年
シリコン塗料が台頭する前に、外壁塗装で高いシェアを占めていた塗料です。
比較的安く手に入ります。
シリコン塗料 耐用年数7~10年
外壁塗装において1番人気の塗料です。
一定以上の耐久性がありながら、価格帯は外壁塗料の中では手に取りやすいです。
費用対効果が高いです。
フッ素塗料 耐用年数12~15年
耐用年数は最高クラスです。
品質も高く、頻繁な塗り替えが難しい商業施設や大型ビルで選択されるケースが多いです。
費用が高くなります。
無機塗料 耐用年数15~20年
耐久性が高く(耐久年数が長い)、汚れがつきにくいです。
カビや苔が発生しにくいメリットもあります。
価格が高いのは最大のデメリットです。
1回分の外壁塗装費だけを考えると無機塗料は割高です。
塗料の選び方
長期スパン…20年~、30年~の間に外壁塗装にかかる費用総額という視点で考えると、無機塗料での外壁塗装はお得となる可能性大です。
無機塗料は耐久性が高く長持ちするため、再度、外壁塗装が必要となるまでの期間が長いです。
つまり、長いスパンで考えると、塗装回数が少なくてすむことになります。
塗装回数が少なくすめば、それだけ外壁塗装にかかる費用総額も抑えられるというわけです。
逆に耐久性の低い塗料で外壁塗装をすると、1回分の外壁塗装費は抑えられますが、何度も再塗装が必要となるため、塗装回数が多くなる分かえって外壁塗装にかかる費用総額は割高となってしまう可能性が高いのです。
ただし、塗装の劣化よりもコーキングの劣化が早く来ることもあるので注意が必要です。
コーキングの耐用年数と価格とのバランスを考えて、現在ではシリコン塗料が最もコストパフォーマンスが高いと考えられてます。



戸建てやアパートなどは、シリコン塗料を選ぶことが一番よさそうだね



将来的に塗料の価格が下がった場合、フッ素塗料や無機塗料が主流になることは、大いに考えられるよ
色の影響と選び方
色の作り方と耐久性
赤、黄、青、白、黒の塗料を混ぜて作ります。
混ぜることで機能面や耐久面での影響はありません。
色あせの影響
色あせしやすい色というのがあります。
青が最も色あせしやすいです。
青 > 赤 > 黒> 黄 >白
白は、色あせしにくいですが、汚れが目立ちやすいです。
見た目の耐久を考えるなら、アイボリー(クリーム色)をおすすめします。



ちなみに、壁紙も真っ白よりはアイボリーのほうが汚れが目立ちにくいよ
サンプル板を見るときの注意点
サンプル板は屋外で見る
サンプル板は室内で見る場合と屋外で見る場合で、色が変わって見えます。
蛍光灯や白熱灯など光を発生させる光源によって色の見え方が変わってくるためです。
これを光源色と呼びます。
室内で蛍光灯の下で見る色と、屋外で太陽光の下で見る色とでは見え方が変わってきます。
実際に塗料を塗るのは屋外ですので、外壁色のサンプルを見る際も室内で見て終わりではなく、屋外で晴れた日に見る様にしましょう。
サンプルは濃く見える
色には「面積効果」というものがあります。
「面積効果」とは目の錯覚により生じるもので、同じ色であっても面積が変わることで色の明るさや鮮やかさ、色合いの感じ方が変わるというものです。
大きい面積になると色が薄くみえます。
カラーシミュレーションを行えるWebサイトがありますので、こちらを活用することをお勧めします。
SK化研 住宅塗り替えシミュレーションhttps://www.sk-kaken.co.jp/simulation/
コーキングの耐用年数と施工方法
コーキングの耐用年数 約10年
直射日光や温度変化などの環境によって耐用年数が変わります。
ひび割れや剥離という症状が出たらなるべく早く補修したほうがよいでしょう。
シリコン塗料との耐用年数が近いため、外壁塗装工事とコーキングの補修を同時に行うことは、効率がいいです。
「打ち替え」と「増し打ち」
「打ち替え」とは、現状のコーキングを取り除いて、新しくコーキングを充填(施工)することです。
「増し打ち」とは、現状のコーキングの上から、新しいコーキングを充填(施工)することです。
打ち替えのほうがいいのですが、増し打ちをするのは以下のようなケースです。
- 既存のコーキングが劣化していない
- コーキングの厚みを10mm以上確保できる
縁切りとタースペーサーの使用
縁切りの必要性
スレート瓦の屋根をローラー等で塗装すると、瓦の重ね目に塗料が入り込み、そのまま乾燥すると重ね目が塞がった状態になります。
「縁切り」とは、塗料乾燥後に塞がった隙間の塗膜を切って、水の通り道を確保する工程のことを指します。
重ね目の隙間が塗膜で塞がっていると、スレート瓦をつたって屋根内部に雨水が浸入し、雨漏りなどの原因になります。
縁切りの問題点
手間がかかります。
場合によっては、縁切りをしなくていいケース(新築後初めての塗り替え)に比べて、作業時間が3倍近くになることもあります。
タスペーサーの使用
「タスペーサー」とは、スレート瓦の重ね目に挿し込んで隙間を確保する縁切り用部材です。
下塗り塗装後に、約15センチ間隔でスレート瓦の重ね目に挿し込むことで、塗料が隙間をふさがないようにします。
30坪程度の屋根だと1,000個ほど使います。
費用としては3万円~5万円程度です。



縁切りがされないまま、外壁塗装を終えた結果、建物内部に水分が溜まり、かえって建物の耐久力が下がる結果になることもあるよ



次回の外壁塗装の時に判明することもあります
まとめ
今回は、外壁塗装に必要な基礎知識についてお話ししました。



塗料の種類とか色とかは、施主が選択することですので、知っておいた方がいいです



外壁業者から、「色はどうしますか」と言われて、困ってしまうところでした
- シリコン塗料はコストパフォーマンスがいい
- 色はアイボリーが色あせが目立たず、汚れが落ちやすく有利
- 塗料の耐久力だけでなく、コーキングの耐久力についても考える
- タスペーサーを使っておいた方がいい
外壁塗装について、今後、より詳しく学んでいくよ。
今後、より詳しく掘り下げていこうと考えていますので、楽しみにしていてください。
- なぜ外壁塗装をするのか
- 外壁塗装をするタイミング7選
- 必要な基礎知識4選(今回の記事)
- まずは自分で見積もりしよう
- 塗装業者を選ぼう
- 見積り立会い
- 見積書がきたら



より具体的に、外壁塗装の相談にのってほしい方は、ようちゃんまでご相談ください
それでは、今回はここまで読んでいただきありがとうございました。
その他にも不動産に関する、さまざまな記事を書いていますのでぜひ参考にしてくださいね。